通信制高校の学校数・生徒数と卒業後の進路

通信制高校は自宅での自主学習がメインです。

そのため、一般的な高校よりも卒業しやすいイメージもありますが、いざ入学してみると、学業に要する時間やスケジュールの管理を全て自分で行う必要があるため、決して楽に卒業できる高校ではないことが分かります。

高校卒業資格を得るために学ぶ内容は、通信制でも全日制でも全く同じものですが、卒業後の進学や就職を考えたとき、通信制高校を卒業したという点で不安や疑問を持つ人も未だ多くいらっしゃいます。

もしも通信制高校を卒業した場合、生徒はどのような道に進んでいるのでしょうか?

こちらでは、まず通信制高校の学校数・生徒数について大まかにご紹介し、実際に卒業した後の進路についてお伝えします。

通信制高校の学校数・生徒数

通信制高校の学校数・生徒数
文部科学省では、毎年学校の教育行政に必要な事項を「学校基本調査」としてまとめ、発表しています。

こちらでは、2014年度から2016年度までの通信制高校の内容を簡単にご紹介します。

2014年度

(1)通信制高校の学校数と生徒数

学校数 231校
生徒数 18万3754名

(2)公立と私立(独立・併置校)

独立校 併置校
公立 8校 69校
私立 90校 64校

2015年度

(1)通信制高校の学校数と生徒数

学校数 237校
生徒数 18万名

(2)公立と私立(独立・併置校)

独立校 併置校
公立 7校 70校
私立 93校 67校

2016年度(速報)

(1)通信制高校の学校数と生徒数

学校数 240校
生徒数 17万8296名

(2)公立と私立(独立・併置校)

独立校 併置校
公立 7校 69校
私立 93校 67校



数字を大まかに挙げましたが、通信制高校は高校によって、2つ以上の課程を置いているところも多くあります。

この場合、通信制の課程だけを置くところを「独立校」と呼び、全日と通信の両方の課程を置いているところを「併置校」と呼んで区別します。

これを基に先程の学校数・生徒数を見ていくと、通信制課程の学校は年々少しずつ増加しているものの、生徒数は少し減少傾向にあることが分かります。

また、公立と私立の独立・併置校を見比べた場合も、私立の通信制高校の数が圧倒的に多いのが分かります。

この結果で生徒数の減少を見て、通信制高校は「不安定」「不人気」というイメージを持つ人もいらっしゃると思います。

しかし、文部科学省で発表されている過去の傾向を見てみると、2003年は生徒数が19万106名でしたが、翌年から小さな増減を繰り返し、2009年には再度生徒数が増加し、2012年では生徒数が18万9418名まで持ち直すという結果も出ています。

このような結果から、通信制高校は毎年学校数が増えている現状も含めて、生徒数が安定するまでに時間がかかると考えることができます。
不安定・不人気は数字では見えない部分に隠れていることも否めないのです。
通信制高校の平均的な学費・費用(授業料)について

通信制高校を卒業後の進路について

通信制高校を卒業後の進路について
通信制高校を卒業した後の方向性(大学進学・専門学校進学・就職・その他)は、人によって様々です。

ほとんどの場合、「大学進学」もしくは「就職」いずれかの2パターンに分かれる傾向にありますが、文部科学省から発表されている「学校基本調査」結果(2013年から2016年まで)からも、大学進学者と就職者数ともに増加傾向にあることが分かります。

≪高校卒業後の大学進学者と就職者数≫

大学 就職
2013年 8348名 7756名
2014年 8249名 8300名
2015年 8639名 9279名
2016年 8862名 9625名

※大学進学者数は専門学校等を除き、就職者数は大学進学・入学者に含まれる者を除く

通信制高校で得られる資格は、全日制や定時制と同等の卒業資格です。

この結果からも分かるように、通信制卒業だからといって、大学進学や就職を目指すのに不安を抱える必要はありません。

けれども、大学や就職で避けては通れない“面接”では、「通信制高校って何?」と疑問に持つ面接官が未だ多いのも事実です。

誤解や偏見によって通信制高校卒業が不利になることを防ぐためにも、あらかじめ自分なりに通信制の特徴や強みをまとめておいて、面接時にアピールできるよう準備しておくことをおすすめします。例えば以下のような方法もあります。

大学進学・就職の面接を有利にすすめるコツ

大学進学・就職の面接を有利にすすめるコツ

通信制高校に通いながらアルバイトをする

アルバイト経験を積むことは、社会の常識やマナーを学ぶだけでなく、敬語はもちろん人とのコミュニケーションを身につけることに繋がります。

また、働くことでお金を稼ぐ大変さを知ることができるのも強みです。進学や就職の面接では、勉強とアルバイトの両立をアピールしましょう。

(就職面接なら)役立ちそうな資格を取得する

通信制高校の卒業後に就職を目指すなら、採用後すぐに役に立ちそうな資格を取得することも立派なアピール法の1つです。

資格取得は履歴書の内容が充実するだけでなく、面接時も自信をもって堂々とアピールすることができます。

通信制高校では資格取得をサポートする学校も多いので、機会を逃さずにチャレンジすることが大切です。

大学進学や企業へ就職する生徒がいる一方で、通信制高校の卒業者の中には、進路未決定または不明者の割合が高いという現状もあります。

というのも、生徒は若い学生から社会人まで年齢層が幅広いこともあり、一部は進学や就職をする必要がなく、元の仕事に戻ったり家庭に入ったりというケースも含まれるためです。

もちろん、通信制の学校によって卒業後の進路(割合)も異なりますが、実際にこのような状態があることも認識しておきましょう。

通信制高校と全日制の卒業証書に違いはある?

通信制高校と全日制の卒業証書に違いはある?
通信制高校への入学・編入・転入を迷っている人の中には、全日制高校との違いを気にする人も多いですが、結論から言うなら、通信制と全日制のどちらに通っても「高校卒業資格」は全く同じものです。

卒業証書のデザインや文字などの違いを不安視する方もいますが、ほとんどの学校では卒業証書の様式も同じものです。

もしも、気になっている通信制高校がある場合は、一度学校のホームページ内や無料資料請求を行って、情報をチェックすることをおすすめします。

学校の中には、通信制高校を希望する生徒たちが不安がることのないように、「よくある質問」や「通信制高校」の項目で、卒業証書に関する内容を丁寧に記載しているところも増えています。

自分で情報を集め、確認することで、安心して勉強に励むことができるでしょう。

今は現代社会も大きく変化しており、昔に比べて高校入学・大学進学・企業への就職も、人によって様々な形を選択できるようになりました。

「どの高校を出たのか」「資格をどれだけ持っているのか」も大切ですが、それよりも「自分が何をしたいのか」「どのように学びたいのか」という点をしっかりと認識し、未来へ向かって踏み出すことで、自分の未来を切り開きましょう。

今回こちらで紹介した内容を基に、まずは通信制高校へ資料請求を行ってみませんか。

実際に手元に資料を集めることで、自分の中で思い描く将来を、より具体的にイメージすることができます。